釣りバカGちゃん釣行記

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北アルプス最深部にて(ちょっと不思議な出来事)

 5月10日
 こんにちは (●'◡'●)
釣りにも行けず、またまた昔の想い出話で申し訳ない。
北アルプスのほぼ中央、長野・岐阜・富山の県境に三俣蓮華岳という山がある。
北アルプスを縦走する際の要衝とでも言うべき山で、槍・穂高方面から来て、この山から
左に向かうと黒部五郎岳・薬師岳を経て立山にたっする立山連峰。
右に向かうと鷲羽岳・野口五郎岳・鹿島槍ヶ岳を経て白馬岳に達する後立山連峰。
(余談だが歌手の野口五郎さんの芸名はこの山名からとったそうだ)
鷲羽岳から主稜線を左に外れると、水晶岳~赤牛岳と続く。主稜線上にある水晶小屋から
30分程度の水晶岳までは大勢の登山者が訪れるがその先に足を延ばす人はごく稀だ。
北アルプスを訪れる登山者が年間90万とか100万人とかいうのに、赤牛は年間20人ww
Gちゃんが行った前の年の統計だ。


 👇 水晶岳から赤牛岳に続く稜線 

 ここを52年前に訪れたGちゃん。水晶岳から行くてを見ると、温泉沢の頭(2つ目の小さ
なピーク)付近に人影が見える 約1時間ぐらいの差か・・読売新道の下りで追いつける
かな?と思いながらもう一度見直すとその先にも縦走路に座ってる人?が見えた。


 ここから赤牛まで焼く3時間 その先が急で有名な読売新道の下りが3時間ぐらい。
早くしないと今日の泊まり予定の奥黒部ヒュッテに着くまでに日が暮れてしまう。
かなりのハイペースで歩くが、先行者との差は縮まらない。一方座り込んでる人はその
ままだ。谷川岳警備隊員の手記などで読んだ「座ったままで、様子が変だから顔を覗き
込んだら目にハエがたかっていた。」という文章を想い出す イヤだ!!
 なるべく離れて通りすぎようとしたGちゃんだったが、声をかけられた。
男 「ハハハ そんなに警戒しなくても大丈夫だよ」
G 「スミマセン 水晶から見た時から全然動いてないもので・・」と頭ポリポリ
男 「ここね~いい風が通るんだよ 一服したらどう?」
G 「そうですね~じゃぁ隣失礼します」 タバコに火を点ける。
男 「ほうっ ピースかい いい香りだ。1本ご馳走してくれないか?」
G 「いいですよ~どうぞ」と一日5本と節約してたタバコを差し出す。
 タバコを吸い終わり、携帯灰皿にしまうのを見た男性
男 「さぁそろそろ行かないと日が暮れるよ」
G 「もしお疲れで、動けないのなら・・そのくらいの荷物 ボクが持ちますから、一緒
   に下りませんか?」 と遠慮がちに言ってみたが Gちゃんに穏やかな顔を向けて
男 「君は優しい子だな~~ボクのことは心配ないから行きなさい」と言われ
後ろ髪をひかれるような思いで下る。下りきるちょっと手前で先行者に追いつく。
 驚いたことに20代後半から30代前半と思われる女性だった。


 どこに行くとか、どこから来たとかいう話をしているうちに、あの男性の話に・・
女 「エッ・・そんな人いた??」
G 「いたよ 温泉沢の頭」
女 「私が通り過ぎてから どこか登ってきたのかな~?」
G 「ううん 俺が水晶から見た時はお姉さんの大分前にいたよ」
女 「ヤダッ! 変な事言わないでよ。怖くなるじゃないの!!」


と言ってるうちに奥黒部ヒュッテに到着。
しかし玄関に 「管理人急用のため下山します。御用の方は裏口からどうぞ」の貼り紙
結局同じへやにねることになり、久しぶりの布団に爆睡のGちゃん
 翌朝には朝ごはんを御馳走になり、小屋の前で別れました。
あの男性のこともすっかり忘れていたのですが・・
この頃たまに思い出すんです。いまのGちゃんにあそこまで行く体力はないでしょうが
ムリして行ったとしたら・・同じ場所に座っていて あの穏やかな笑顔で
「ヤァ また会ったね~」と迎えてくれそうな気がします。
ちょっと不思議な出来事でした。


皆様方はよい午後をお過ごし下さい。