釣りバカGちゃん釣行記

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釣り馬鹿Gちゃん釣行記 番外編 故郷求めて

 突然ですが、Gちゃんの生まれは 長崎港外の小さな炭鉱の島。
炭鉱と、造船疑獄で有名な川南造船所の跡地があるだけで 他には何もないところ。
 三年前の秋 急に思い立ち、鬼嫁と行ってきました。

 長崎を象徴する教会 大浦天主堂 (内部は撮影禁止なので外観だけ)
 

 入り口に立つ聖母像もとても素敵な顔をしていました。
内部はステンドグラスから差し込む柔らかい光と 磨き込まれた床・椅子
などが見事に調和して厳粛な雰囲気を醸し出しています。

 島(今はもう島ではない)は大きく様変わりしており、Gちゃんが決死の覚悟で泳ぎ
渡った長崎半島との海峡は埋め立てられて 大型車が行き来し、ヒレを広げたミノカサゴ
の数を数えながら歩いた小学校への道もコンクリート護岸で固められ、海を覗き込むこと
さえ出来なくなっていました。

 Gちゃんが愛犬と遊び回っていた天神様の周りも自然公園として整備され、社があったと
思われる場所には展望台が出来ていました。そこからの眺めは50年以上も前となんら変わらない海岸線と海。

 すっかり嬉しくなったGちゃん。
磯に降りて ウニを食べたり、牡蠣を食べたり・・・。
 奥様に 「この先にでっかいアラカブ(カサゴ)がよく釣れるとこがあるんだよ」
と言いながら 磯を回り込むと 居ました!! 犬をつれた10歳ぐらいの男の子。

 魚籠をそばのタイドプールに入れ 一生懸命つっています。そっと近づき
G 「どうだ 釣れたか?」
 一瞬びっくりしたようだが
子 「釣れん ここはいつも太かとがおっとばってん・・・」
G 「そうだよ ここはいつも大きいのが釣れるんだよ」←心の声


しばらくすると
子 「あっちいって見るけん」 と言って犬を呼ぶと去って行く。


その後ろ姿を見送っていると 何時になく優しい奥様
後からGちゃんの手を握り
奥 「よかったね~~50年前のGちゃんに会えたね~」
G 「・・・・」

 しばらく 余韻に浸っていたが 夕日に追われるように帰路についた。